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    | author : スポンサードリンク | category : - | comment : - |
    12/31  2019年のまとめ。

    文章を書きたい病気なので需要のない文章を記録していく。
    おみくじは小吉で「現状維持に努めろ」という希望も何もない内容でもはや悟りの境地。

    通勤時間の読書習慣がなくなってしまったので読書量が減ってしまった。
    毎年ぼやいているけど電子書籍リーダーが気になっていて、入浴時とか就寝時とかに、
    新たな読書習慣を設けたいんだけど、光の速さで行水して、音の速さで惰眠をむさぼっているので、
    おそらくそんな余裕は無い。むしろ音読アプリとか気になってるけど、途中で上の空になるのがオチ。

    結局、話題になった本とか、賞を受賞した作品とか、
    鮮度のある作品は、なんだかんだ言っても読みやすいし刺激にもなるので、来年も意識したい。
    ほとんど著者がマンネリ化してるの中で酒井若菜さんはかなり良かった。

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      | author : すペ3 | category : days | comment : comments(0) |
      12/22  裁く眼。

      描写力に自信がありながらも路上で似顔絵描きをしている鉄雄は、
      ひょんなことから世間から注目を浴びる連続自殺事件の法廷画家として駆り出される事に。
      被告人は本当に稀代の悪女なのか?
      そして鉄雄の法廷画がテレビ放映された直後、事件は思わぬ展開を迎える。
      という話。

      久々の我孫子武丸先生。キャラクターの掛け合いのこの感じとか。
      法廷画家にスポットを当てる目新しさが斬新なだけじゃなくて、
      先が読めないというかサスペンスなのかミステリーなのかすら怪しいというか、
      選択次第では色んな方向に話が転がりそうな伏線感をビンビン感じた。
      探偵映画みたいな渋い技巧小説を期待した筈が、
      むしろ初々しいデビュー小説読んだような読了感。大目に見てもらえれば面白い系。

      主人公のスキルをもっと超能力っぽく演出したり、
      ベタな名探偵キャラを登場させたり、逆に犯人視点の描写を挟むなりすれば、
      それそれがらりと違った作品になっただろうなと思う。

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        | author : すペ3 | category : book | comment : comments(0) |
        12/01  嘆きの美女。

        コンプレックスから引きこもりを拗らせた耶居子は、
        美女達が美女ならではの悩みを打ち明け会うネットコミュニティを見つけ、
        執拗に荒らす日々を送っていたある日、
        ひょんな事から彼女達と共同生活をする事に、という物語。

        醜い部分の描写が案外上手い。
        陰湿な主人公と性格ブスの美女達との構図を予想したけれど、
        言いたいことをズケズケ言う格好良さとカタルシスのドタバタなドラマだった。
        美女は美女で悩んでるって事なのかもだけど、
        結局誰が何と戦ってる話か分からなかった印象。

        ネガティブなのに好感持たれて
        自身の感覚にブレがないのにセンスが評価されて
        暴言が意外と芯を喰ってたり…と、耶居子の役割が大きすぎて。
        これ自体が夢オチかトリッキーな叙述トリックを疑うほど。
        結局これは回りくどく美人をディスってる?いや、その逆か?

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          | author : すペ3 | category : book | comment : comments(0) |
          11/10  僕の人生には事件が起きない。

          ハライチのボケ担当、岩井さんの初エッセイ。
          普通に生活している日常を面白がるというコンセプトで、
          あえて事件が起きない人生を綴ったエッセイだった筈が、
          共感でもない脱力でもない、独自の視点で切り取った物語。

          ラジオリスナーにとってはフリートークのノベライズ版みたいな感じ。
          相方の相槌が欲しくなる。これをきっかけでリスナーが増えると良いな。

          文章の精巧さよりも、分析の辛辣さ、自分自身に対する執着心の無さ、
          それらを独特の着眼点や理論で器用にコントロールしながら、
          結局上手く立ち振舞えない不器用さのアンバランスが面白い。

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            | author : すペ3 | category : book | comment : comments(0) |
            10/20  かがやき荘西荻探偵局。

            ひょんなことから
            西荻窪のシェアハウス「かがやき荘」を訪れることになった成瀬啓介が出会ったのは、
            お金も色気もない残念なアラサー女子三人組。
            滞納する家賃の代わりに素人探偵として謎解きで賄うと言い出す始末。
            ぐだぐだと捜査に乗り出す彼女達が輝く日は来るのだろうか。

            あいかわらず雰囲気は緩いのに結構がっつり王道な本格ミステリなうえ、
            ギャグのクオリティも高いから侮れない。
            表紙の様な宅飲み酩酊推理というよりは結構アクティブ探偵小説。
            結構死体も転がる。

            構造上、毎回同じパターンになりそうな設定なのに、
            以外と展開にバリエーションがあって濃厚な読み応えの一冊。
            その割りに読了感はあっさり気味。
            探偵少女の時は溝の口を(というか南武線沿線を)いじりまくってたけど、
            今回はそこまでディスってる感じはない。

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              | author : すペ3 | category : book | comment : comments(0) |
              08/14  マリアビートル。

              アル中の元殺し屋・木村、童顔で非道な中学生・王子、
              二人組の殺し屋・蜜柑&檸檬、とにかくついてない便利屋・天道虫。
              新幹線の車内で繰り広げられる殺し屋達の狂想曲。

              まさかのグラスホッパーの続編。
              ツッコミ所満載の稼業を冷静に考えるのは野暮ってもんで。
              一見するとスキルとスキルのぶつかり合いと思いきや、
              少年犯罪や倫理観や道徳心や煽動力など、価値観の応酬。
              これこそこのシリーズの醍醐味。みんながよくしゃべるから若干冗長。

              伊坂節と殺し屋達の相性の良さ。
              前作にあった閉塞感は薄く、あるのは王子の胸糞の悪さ。
              ベタな伏線回収からスカシまで圧巻の緩急。

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                | author : すペ3 | category : - | comment : comments(0) |
                08/11  私は存在が空気。

                一度行った場所へ瞬間移動できる引きこもりの少年、
                存在感を空気の様に消せる少女、念力、自然発火、…etc。
                超能力を持った少年少女のイケてない日常と淡い恋を描いた物語。

                中田永一版のSPECかグラスホッパーを期待したけども、
                ヒリヒリしたりワクワクしたりする手に汗握る展開より、
                のほほんとした現実感と切なさがいかにも中田永一っぽい。

                超能力という圧倒的なアドバンテージがありつつも、
                絶妙な制約と確かな空回りで上手くいかない恋はいたって青春。
                タイトルは秀逸。

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                  | author : すペ3 | category : book | comment : comments(0) |
                  07/21  こぼれる。

                  本屋で働く雫は妻子ある大介と付き合ってしまう。
                  関係に悩んだ雫は別れを切り出す決心をするが…という話。
                  それぞれの視点で描かれる連作短編集。

                  単なる人の道を外れた恋の物語ではない。
                  変われない自分から生まれ変わろうとする勇気の話、
                  糾弾するものと擁護するものとの正義の話、
                  はかなくても揺るがない愛の話、不条理な現実の話。
                  このわずかな登場人物の中で
                  何重にも折り重なった相関のなんと美しい事。

                  文筆業にも定評がある女優の酒井若菜さん。
                  一見ドロドロした生々しい展開かと思えば、
                  丁寧に前進していく…前進を促していく構成に
                  作者の優しさを見た気がする。
                  ルービックキューブの使い方とタイトルにセンスを感じる。

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                    | author : すペ3 | category : book | comment : comments(0) |
                    07/14  明るい夜に出かけて。

                    深夜のコンビニでアルバイトをするトミヤマの唯一の楽しみは深夜ラジオを聴くこと。
                    ひょんな事から番組の缶バッチを持った少女に声をかけてしまい不思議な交流がはじまる。
                    SNS上の絆と孤独、深夜ラジオにすがる不器用な若者の熱量を描いた物語。

                    お悩み相談的なのじゃなくてガチなハガキ職人の方のラジオリスナー。
                    青春ドラマとしては起伏に物足りなさを感じるし、
                    ドキュメンタリーとしては登場人物のフィルターを通すので臨場感が物足りない。
                    それぞれの物足りなさに加えて佐藤多佳子の世界観とアルピーとの違和感があいまって
                    独特のリアリティーを帯びていると思う。

                    フィクションの裏にノンフィクションを描く手法はこれまでにもあるが、
                    史実とかじゃなくてカルト的人気を博す深夜ラジオをチョイスした事に
                    作者の愛を感じずにいられない。

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                      | author : すペ3 | category : book | comment : comments(0) |
                      06/23  芥川症。

                      芥川竜之介の名作を医療エンターテイメントとしてパロディした短編集。
                      死因を巡って病院内で証言が二転三転し真相は藪の中になってしまう「病院の中」。
                      他人の寄付金によって生きながらえた怠け者に付き纏う黒い勇気と黒い正義「他生門」。
                      蜘蛛の糸を教訓に地獄から救いだしてくれそうな生き物を過保護にする「蜘蛛の意図」。
                      ブラックユーモア満載の全七編。

                      単なるタイトルの引用だけではなく、
                      原作の持つ不条理さ滑稽さグロテスクさがきちんと感じられる出来栄え。
                      医学の確かな知見から専門分野のリアル路線で行けば良いのに、
                      テンポや着眼点が普通以上のクオリティだと思う。

                      装丁から勝手に想像して
                      容姿や思考が芥川っぽくなる奇病を面白おかしく描いた話かと思ったら純文学だった。
                      や、秀逸なオマージュか。

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                        | author : すペ3 | category : book | comment : comments(0) |
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